コーヒーを始めたばかりの頃、「フルーティー」とか「柑橘系の果実の香り」みたいな表現に憧れませんか?私もその一人で、そんな素敵な味わいを求めて意気込んでコーヒーショップへ。
お店のコーヒー豆が並ぶディスプレイを眺めてみると、「フルーティーな味わい」の説明が書かれた豆を発見。そこにはフレンチローストと書かれていました。その時は、フレンチローストってなんか甘い感じがして良さそうだと思っていました。
いざ家で飲んでみると、想像していたフルーティーさは一体どこへ?苦味が強くて、なんだかスモーキーで、「あれ?これじゃない感…」
後で調べてみたら、フレンチローストって実は深煎りの代表格だったんです。フルーティーさを求めるなら、むしろ真逆の選択をしてしまったという…。
でも大丈夫!この失敗があったからこそ、焙煎度の世界がよく分かったんです。同じような「あれ?」を経験しないためにも、あらかじめ情報を整理しておきましょう。
これからハンドドリップに挑戦したい方、コーヒー豆を初めて購入する方が私と同じような失敗をしないよう、参考になれば幸いです。
はじめに – 期待と現実のギャップ
コーヒー初心者だった私は、「フルーティーなコーヒーが飲みたいな」と思い、なんとなくかっこいい響きの「フレンチロースト」のグアテマラ豆を選びました。結果は…苦くて重くて、期待していたフルーティーさは微塵も感じられませんでした。
でも今振り返ると、これは私の「無知」と「味覚の未熟さ」が招いた典型的な失敗だったんです。
私の失敗:フレンチローストに求めたフルーティーさ
当時の私の思考
- 「フレンチ」=甘いイメージ=美味しい
- グアテマラ=中南米=フルーティー(なんとなく)
- 深煎り=濃厚=美味しい
実際に飲んだ感想
- めちゃくちゃ苦い
- 重たくて飲みづらい
- フルーティーさなんてどこにもない
- 美味しいんだけど、なんかスモーキーで飲みずらい…
今思えば当然の結果
フレンチローストは焙煎度の中でもかなり深煎りで、酸味(フルーティーさの源)はほぼ飛んでしまいます。苦味とスモーキーな風味が主体になるのは当たり前でした。
焙煎度の基礎知識 – 失敗から学んだこと
焙煎度と風味の関係
- ライトロースト:酸味強め、フルーティー、軽やか
- ミディアムロースト:酸味と苦味のバランス、万人受け
- フレンチロースト:苦味強め、重厚、スモーキー
フルーティーさを求めるなら
- ライト〜ミディアムローストを選ぶ
- エチオピア、ケニア、コロンビアなどの豆を選ぶ
- 浅煎り専門店で相談する
本当のフルーティーさとの出会い
後日、専門店で購入した浅煎りのエチオピア豆を試したとき、初めて「これがフルーティーなコーヒーか!」と実感しました。
衝撃的な体験
- 本当に柑橘系のオレンジのような香り
- 酸味が爽やかで飲みやすい
- まるでフルーツジュースのような風味
気づいたこと
- フルーティーさは確実に存在する
- 浅煎りでないと感じにくい
- 自分が求めていたのはこの味だった
- フレンチローストでは(少なくとも私には)感じ取れない
初心者が陥りがちな豆選びの罠
1. 名前で選んでしまう
「フレンチロースト」「エスプレッソブレンド」など、響きだけで選ぶ危険性
2. 深煎り=高級という誤解
深煎りが必ずしも良いわけではない。好みの問題。
3. 産地だけで判断
同じ産地でも焙煎度で全く別の飲み物になる
4. 味覚の発達を考慮しない
コーヒーを飲み慣れていない方は飲みやすいものから始めるべき
失敗を活かした正しい豆選び
おすすめのアプローチ
- ミディアムローストから始める
- 店員さんに相談する(恥ずかしがらずに)
- 少量ずつ色々試す
- 同じ豆の違う焙煎度を比較する
私の現在の選び方
- 焙煎日をチェック
- 試飲できる店を選ぶ
- 失敗を恐れず新しい豆にチャレンジ
- 気になった豆の産地、おすすめの焙煎度について下調べする
まとめ:失敗は成長の糧
あの時の「失敗」があったからこそ、今の私はコーヒーを楽しめています。
失敗から得た教訓
- 焙煎度の重要性を理解した
- 味覚は鍛えられることを知った
- 基礎知識の大切さを実感した
- 失敗を恐れず挑戦する姿勢を身につけた
豆選びで迷っている皆さんへ
- 失敗を恐れずに色々試してみてください
- フルーティーさを求めるなら、まずは浅煎りから始めることをおすすめします
- 「美味しくない」と感じても、それは豆が悪いのではなく、選び方が間違っていただけかもしれません
- 味覚は経験とともに確実に発達します(私もまだ発達中です)
コーヒーの世界は奥深く、失敗も含めて楽しむもの。皆さんの豆選びの参考になれば幸いです。